前回の記事はこちら→「伝わる資料」の作り方〜工程1:情報の棚おろし。全部出す。」でした。
今回は工程の2「伝える相手を思う(対象の絞り込み)」です。
意外と多い「それ、誰に渡す資料?」の抜け落ち
工程の2「伝える相手を思う(対象の絞り込み)」をおろそかにしてしまうと、資料が完成したとしても、「伝えたい相手」に情報が届かない事があります。
「伝えたいことが、伝えたい相手に届かない」なんて悲しすぎます…(´;ω;`)。
時間も労力ももったいない!でも意外と多いんです。特に「一人で作った資料」には。
例えば、学生相手に渡す資料なのに、専門用語ばかりが並んでいたり。小学生に見てほしいのに難しい漢字ばっかりだったり…。
そういう「ミスマッチ」を防ぐために、この工程では「伝えたい情報の届け先」を明確にイメージします。
優秀なデザイナーほどしっかりやってる大事な作業
この「伝える相手を思う」工程ですが、優秀なデザイナーほどこの工程に力を注いでいます。
多くの方が誤解しているのですが、「デザイナー」というと、センスと感覚で仕事をしていると思われるのですが、実際はそうではありません。
「デザイン」の作業というのは「徹底して相手の事を考える」感覚だけではできない極めて論理的な作業です。
このことについては、ひじょ〜〜〜に長くなりそうなので、改めて別記事でご紹介します(笑)。
(2017.11.02 書きました!→参考:「デザイナーとは何なのか?」)
手紙を書く時のことを思い出そう
最近はあまり手紙と言うものを書かなくなりましたが、手紙を書くという行為は「相手を思う」行為そのもの。
手紙を書く時は、送る相手を想像して、好みの便箋や封筒を選んで、言葉も選んで書きますよね。伝えたい相手の想像して意識を集中させています。
資料を作るときも、「情報のお届け先」をよくよく想像しながら、下記のルールを決めると良いです。
情報を伝えたい相手は…
- どこの人?
- 年齢層や性別は?
- その分野の素人? 玄人? 専門家?
- 頻繁に会える人? 忙しい人?
などです。マーケティングの世界では「ペルソナ(persona)」と言ったりします。
本来はラテン語での「役者のかぶる仮面=登場人物」という意味の言葉です。
その意味が「パーソン(person=人)」になり、ペルソナ(persona)はパーソンから派生して生まれた言葉です。(中略)
マーケティングでは、商品を開発するために架空の人物を設定して、購入対象ユーザーにより満足してもらう商品を開発するという方法があり、その架空の人物をペルソナと言います。
“カタカナ語の意味”より「ペルソナの意味とは」
ペルソナをまとめておこう
伝えたい相手の様子は見えてきましたか?
見えてきたら、その架空の人物像をまとめて、ルール(小さいフォントは使わない、難しい言葉は使わない、図や絵を使った説明の方がいい、など)も書いておくとグー!
身近に設定したペルソナと同じ条件の人がいたら、実際に相談してみるのもすごくいい方法です。
「伝わる資料の作り方」次の段階は「状況に合わせたストーリーの設計」です。
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