インフォメーションアーキテクトのマサキです。
今回は「クリニックのサイトは病院ポータルサイトへの登録だけじゃダメなのか?」についてです。
クリニックや病院の立ち上げ時は、内装やインテリアの決定、患者やスタッフの動線設計、書類の整備、設備や薬剤などの調達、などなど院長先生が決めねばならないことがてんこ盛りで、「ウェブサイト?ホームページ?そんなの手がまわらない!」という状況がほとんどではないでしょうか?
こういう時、地域の病院の情報が集まった「病院ポータルサイト」への登録を促す営業や案内がしきりにやってきます。
病院ポータルサイトへの登録はまずやっておく
病院ポータルサイトへの登録はほとんどの場合は無料で掲載してもらえるので、開業前後の忙しい当面はとても助かると思います。
- 院長名
- 標榜科
- 診療時間/休診日
- 連絡先
- 住所/地図
などの基本情報を掲載しておけば、ポータルサイト経由で患者さんが訪れてくれる可能性が出てきます。
でも病院ポータルサイトだけの情報ではダメ!
しかし、病院ポータルサイトへ情報を掲載しただけでは「集患対策」としては全く不十分です。
病院ポータルサイトのみに頼る問題点1:情報の鮮度の違い
病院ポータルサイトの運営会社は、病院やクリニックの情報を定期的にチェックして掲載情報を更新していきますが、当然ながら1つのクリニックの動向だけを見ている訳ではないので、情報が古くなっても更新されないことがあります。
閉院したクリニックなどもそのまま掲載されている事も多いので、ユーザー(検索者)の方が病院ポータルサイトの情報をあまり信用していない傾向にあります。
また、何らかの理由で病院ポータルサイトの運営が終了してしまった場合、掲載された情報は一方的に削除されてしまいます。
病院ポータルサイトのみに頼る問題点2:情報量の違い
病院ポータルサイトにのみ登録したクリニックAと、ポータルサイトへの登録と独自のウェブサイトを持つクリニックBとで比較すると掲載する情報量が全く違うのは当然です。
病院ポータルサイトにはクリニックの基本情報程度しか掲載できませんが、独自のウェブサイトには「クリニックの理念」や「院長先生の人となり」など様々な情報を掲載することが可能です。
患者さんは「先生が見える」病院を好む
患者さんが「病院」を選ぶとき、「先生の専門性」ももちろん気にしていますが、一番は「自分の話をちゃんと聞いてくれそうな先生かどうか?」を気にしています。
先生の実績や、略歴を掲載するよりも「先生の笑顔の写真」を掲載することの方が集患の効果は高いです。
産婦人科や泌尿器科、精神内科や大腸肛門外科など「人のデリケートな部分を扱う診療科」においては、特に、患者さんは「先生の人となり」で病院を選んでいます。
病院ポータルサイトへの登録だけでは、「先生の人となり」まで表現するのは難しいでしょう。
以上が「病院ポータルサイトへの登録だけじゃダメ」な主な理由です。
ウェブサイトは時間をかけて育てていってはじめて、集患の効果が出てきます。
一度集患の効果が出始めると、予期せぬエリアからの患者さんもやってくるようになります。
クリニックや病院でも他の企業と同じく「ウェブサイトの更新は1つの通常業務」が当たり前となる時代がもう来ています。
できれば開業前から、ウェブサイトを営業こびととして味方につけることをオススメします。
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